フランスの社会保険であるセキュリテ・ソシアルには、フランス留学中の外国人学生も加入することができます。セキュリテ・ソシアルを補完する保険(mutuelle)に入ることで、医療費の払い戻し金額を増やすことも可能です。
セキュリテ・ソシアルに加入
2018年度の新学期より、外国人学生は一般のセキュリテ・ソシアルに加入することになりました。
- 長期学生ビザ (VLS-TS)と一時滞在長期学生ビザ (VLS-T) を取得している外国人学生は、フランスのセキュリテ・ソシアルに入ることができます。
- 登録の前に、まず以下の手続きを済ませる必要があります。
- 留学先の高等教育機関に登録する
- 銀行口座の開設
- その後、セキュリテ・ソシアルに登録してください。加入は無料で、外国人学生専用の健康保険のサイトhttps://etudiant-etranger.ameli.fr/#/から、オンラインで手続きが可能です。
医療費に対しては、まずセキュリテ・ソシアルからの払い戻しがあり、次いで、相互保険(Mutuelle)に加入している場合は、相互保険からの払い戻しがあります。また、ameli.frで自分のアカウントを作成すれば、払い戻し状況を確認したり、その他の関連情報を得たりすることができます。
学生用相互保険 (Les mutuelles étudiantes)
相互保険 (mutuelles)は、セキュリテ・ソシアルを補填する保険で、多くの場合、セキュリテ・ソシアルと相互保険の両方に加入することで医療費の全額が払い戻しされます。
相互保険への加入は任意であり、義務ではありませんが、学生向けの相互保険は保険料も格安ですので、加入することを強くお勧めします。
手続きは自分で行ないます。まず見積もりを依頼し、保険の内容をよく確認した上で、以下のいずれかに赴いて手続きをします。
- 学生用相互保険のオフィス
- 保険会社
- 銀行
相互保険を選ぶ際は、日常生活や学生生活での損害賠償責任をカバーするオプションがあるかをよく確認しましょう。万が一のために、学校やインターンシップの現場での事故をカバーする保険に入っておくと安心です。
医師の診察を受けるには?
各大学には、SUMPPS(予防医療と健康維持のための部署)が設けられており、医師の診察を受けることができます。避妊、検診、予防接種、栄養相談、心理ケアなど、いくつかの診療は無料です。
また、site doctolib.fr のサイトでは、医師の検索をしてオンラインで診察を予約することができます。
Planning familial という協会では、恋愛や性の悩み、避妊の方法などについて、無料で相談に応じてくれます。秘密は絶対に厳守します。女性には、避妊方法を指導してくれたり、必要な場合はアフターピル(緊急避妊ピル)も処方してくれます。Le Planning familial は、フランス各地にあります。
知っておくべき緊急の電話番号 :
- 112:欧州緊急ナンバー
- 15:SAMU(緊急医療救助サービス)
- 18:消防署
36 24:自分で動けないほどの重病・重症の場合に救助にかけつけてくれる緊急ナンバー。年中無休・24時間対応。
住宅保険および損害賠償保険について
住居を借りる際には、住宅保険と損害賠償保険への加入が義務付けられています。
住宅保険
入居の際、賃貸契約の内容に住宅保険への加入も含まれているかを貸主に確認しましょう。含まれていない場合は、自分で保険に加入する必要があります。住宅保険への加入は借主の義務です。入居の期間中に火事や水漏れなどによる損害が生じたときには貸主に対して賠償責任を負います。住宅保険は、住居内の家財もカバーします。
損害賠償保険
損害賠償保険は、日常生活の中で、他人に与えてしまう損害が対象となる保険です。住宅保険や相互保険(mutuelle)に、損害賠償保険が含まれていることもあります。加入した保険が損害賠償をカバーしているかどうかをよく確かめましょう!