フランスや日本の公的機関、およびErasmus +(エラスムス・プラス)プログラムなどにより、フランスへの留学生を支援する奨学金が数多く提供されています。
フランス政府奨学金制度
日仏協力の優先分野における最良の教育プログラムを促進することを狙いとし、在日フランス大使館は、毎年フランス政府奨学金留学生を募集しています。この奨学金は日仏の選考委員会との協議の上で与えられ、日本とフランスの大学間交流の重要な要素となっています。
フランス政府給費留学生志願者は、まず書類審査による一次選考が行なわれ、それを通過した人が次の二次試験に進みます。二次試験は個別の面接試験で、志願者は自分のフランス留学計画をプレゼンテーションし、日本での学歴とフランス留学との一貫性を示さなければなりません。
この奨学金は、フランスの高等教育の学位取得を目的とした個人の留学生が給付対象です。(修士、博士)
また、フランス語の習得が望ましいことに変わりはありませんが、英語で授業が行なわれるコースを志望する場合には、フランス語を習得していなくても応募は可能です。
当奨学金プログラムの募集要項については、在日フランス大使館のサイトを参照ください。
エッフェル奨学金
フランス外務省によって創設されたエッフェル奨学金プログラムは、フランスの高等教育・研究機関による修士および博士号取得を目指す優秀な外国人学生の招聘を推進しています。
優先研究分野における将来の外国人意思決定者を育成することを目的としており、修士課程では27歳以下、博士課程では32歳以下の外国人学生を募っています。
奨学金の詳細に関してはこちらの特設ページをご覧ください。
日本の機関が提供する奨学金プログラム
JASSO日本学生支援機構の海外留学支援制度
日本学生支援機構(JASSO)は、日本の大学などと協定のある海外の教育機関へ協定に基づくプログラムで留学する学生、海外の大学や大学院で学位の取得を目指して個人留学をする学生を対象とする支援プログラムを提供しています。
支給額や支給期間、応募条件などは支援プログラムによって異なります。
各プログラムの詳細については以下のリンクをご参照ください。
https://ryugaku.jasso.go.jp/form/search.php?f=scholarship_abroad.html
文部科学省の奨学金プログラム「トビタテ!留学JAPAN」
意欲と能力ある日本の若者の海外留学を促進するため、文部科学省が2013年に開始したプログラムで、政府だけでなく、各分野で活躍する人や民間企業からの支援などにより、官民協働でグローバル人材の育成を目指す海外留学支援制度です。
原則として高等教育機関または中等教育機関に在学している学生が対象で、地域人材コースについては地域事業によってその限りではありません。
学術的な留学計画に限らず、研修やボランティアなど幅広い計画について支給されます。
支給金額や支給期間など、計画によって異なります。
https://www.tobitate.mext.go.jp/
日本学術振興会(JSPS)
日本学術振興会(JSPS)は、日本の大学院博士課程や学術研究機関に所属し(もしくは当該研究者を志し)、海外の大学等、優れた研究機関で3ヶ月以上の研究に従事する者を対象とした支援プログラムを設けています。
各プログラムの詳細については、それぞれ以下のリンクをご参照ください。
- 海外特別研究員:https://www.jsps.go.jp/j-ab/
- 若手研究者海外挑戦プログラム :https://www.jsps.go.jp/j-abc/index.html
文化庁の新進芸術家海外研修制度
美術、音楽、舞踊、演劇、映画、舞台美術等、メディア芸術の各分野における新進芸術家の海外の大学や芸術団体、芸術家等への実践的な研修に従事する機会を提供し、研修等を行う際の渡航費や滞在費を支援する文化庁のプログラムです。
研修期間は、20日から3年までの6種類あります。
支給額等、詳細については文化庁のホームページをご参照ください。
http://www.bunka.go.jp/seisaku/geijutsubunka/shinshin/kenshu/
地方自治体や民間団体の奨学金
様々な地方自治体や民間団体でも奨学金を支給しています。
奨学金の支給額や受給条件などは奨学金によって異なります。
お住まいの都道府県や、近親者がお住まいの市町村などのホームページなどでお調べください。
奨学金検索ツールCampus Bourses
Campus Boursesは、フランス留学を希望する方が奨学金に関する情報を得るためには欠かせない検索ツールです。
国(フランスおよび外国)、地方公共団体、企業、財団、高等教育機関の提供するすべての支援プログラムをこのツールで検索することができます。
国籍、学問分野、学位レベルを元に検索し、自分の留学計画に適した支援プログラムをみつけてください。
フランス外務省が卓越した学生に提供する奨学金プログラム
フランス大使館の政府給費留学やエッフェル奨学金プログラム以外にも、フランス外務省は優秀な学生に対して以下の奨学金プログラムを提供しています。
- Le programme Major フランス国外のリセ・フランセにおいて優秀な成績でバカロレアに合格した者が対象
高等教育・研究省の奨学金
高等教育・研究省は社会的基準に基づく奨学金も留学生向けに提供しています。奨学生に選ばれるためには、少なくとも2年間フランスに住んでいて、税務上の居住登録をしていなければなりません。
同省は、écoles doctoralesの管理する 博士契約に対しても資金提供をしています。
また、高等教育機関の中にも、自校の留学生向けの奨学金プログラムを設けているところがあります。詳細については、各教育機関の国際部に直接コンタクトしてください。
地方公共団体の奨学金
フランスの地方や市といった自治体にも、その地方や市に留学する学生を対象にした奨学金があります。また、高等教育・研究機関による博士課程の学生やポストドクターへの手当てに対しても資金提供しています。
受け入れ地方による奨学金は、交換留学協定により留学している学生も支給対象となり得ます。
EUの奨学金プログラムErasmus+
Erasmus + は、学術からスポーツに至るまでの青少年の教育や技術習得の支援をするEUのプログラムです。2014年から2020年の間に、147億ユーロもの予算を計上し、200万人以上の学生のヨーロッパ留学を支援しています。
修士課程ジョイント・ディグリー取得が可能な Erasmus Mundus は、世界の優秀な学生に対して奨学金が与えられる教育プログラムです。期間は1年あるいは2年で、学問分野は問いません。参加するためには、プログラム参加国のうち最低2か国で修士課程に登録しなければなりません。フランスの何校かの高等教育機関がこのプログラムに参加しています。
高等教育機関の相互協定に基づく留学生も、Erasmus+の支給対象となり得ます。転居費や滞在費についてもカバーするものです。在学中の大学にてお問い合わせください。
関連記事・資料
- 在日フランス大使館-フランス政府給費留学生-募集要項https://jp.ambafrance.org/-rubrique179-
- フランス政府給費留学生-オンライン応募サイトhttp://science-japon.org/bgf/
- フランス外務省のサイト - フランス留学の資金計画のためにhttps://www.diplomatie.gouv.fr/en/coming-to-france/studying-in-france/finance-your-studies-scholarships/
- Erasmus+ (エラスムス・プラス)教育・青少年・スポーツのためのEUのプログラムhttps://info.erasmusplus.fr/